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適当まとめ
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母のお弁当

私の母は昔から体が弱くて、それが理由かは知らないが、
母の作る弁当はお世辞にも華やかとは言えない質素で見映えの悪い物ばかりだった。
友達に見られるのが恥ずかしくて、毎日食堂へ行き、お弁当はゴミ箱へ捨てていた。
ある朝母が嬉しそうに「今日は〇〇の大好きな海老入れといたよ」と私に言ってきた。
私は生返事でそのまま高校へ行き、こっそり中身を確認した。
すると確に海老が入っていたが殻剥きもめちゃくちゃだし
彩りも悪いし、とても食べられなかった。
家に帰ると母は私に「今日の弁当美味しかった?」としつこく尋ねてきた。
私はその時イライラしていたし、いつもの母の弁当に対する鬱憤も溜っていたので
「うるさいな!あんな汚い弁当捨てたよ!もう作らなくていいから」とついきつく言ってしまった。
母は悲しそうに「気付かなくてごめんね…」と言いそれから弁当を作らなくなった。
それから半年後、母は死んだ。私の知らない病気だった。母の遺品を整理していたら、日記が出てきた。
中を見ると弁当のことばかり書いていた。
「手の震えが止まらず上手く卵が焼けない」 日記はあの日で終わっていた。
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息子「久しぶりに父さんをラーメン屋に誘ったんだけど遅いなー。一風堂って言ってあるんだけどなー。」 父「おーい!」 息子「あ、父さんだ!こっちこっち!どうしたの?遅かったじゃん。」 父「ごめんなー、だめな父親で・・・。」 息子「いやいや、そこまでは気にしなくていいって。」 店内 父「こういう店は彼女とよく来るのか?」 息子「そんな彼女なんていないよー。」 父「いいよ、隠さなくて。いるんだろ?」 息子「う、うん。いるよ。」 父「出て来いよー!」 息子「ここにはいねーよ!」 父「いいなー、21歳。青春だよなー。」 息子「そう?」 父「ああ、いいとも。春を売ると書いてセイシュン。」 息子「それは売春だろ!何言ってんだよ。とりあえずなんか頼もうよ。」 父「よし、頼もう。ウエイトレスさーん!連帯保証人になってくださいませんか?」 息子「何を頼んでんだよ!メニューだろ!じゃあ僕は、普通のラーメン。」 父「じゃあ俺は普通のカップラーメン。」 息子「あるわけないだろ!」 ウエイトレス「かしこまりました。」 息子「あるのかよ!」 父「あ、すいません、ここビールありますか?」 ウエイトレス「ありますよ。」 父「じゃあいいや。」 息子「何のために聞いたんだよ!」 ウエイトレス「かしこまりました。」 息子「かしこまるなよ!ちょっとは疑問に思えよ!」 父「でも、珍しいなー。お前から誘うなんて。」 息子「ああ、大事な話があるんだ。」 父「ま、まさか・・・、俺は本当の父親じゃないとか!?」 息子「意味わかんねーよ!違うよ、将来の事だよ。僕さー・・・。」 プルルル・・・、プルルル・・・ 父「ちょっと待て!会社から電話だ。はい、もしもし一風堂です。」 息子「あんた店員じゃないだろー!」 父「もしもし、なんだお前かー!今食事中だよ!見てわかんねーのか!」 息子「電話じゃわかんねーよ!」 父「ごめん、ごめん。それで話ってなんだ?」 息子「ああ、僕音楽やっていこうと思って・・・。」 父「なに?聞こえなかったよ。もう2回言ってくれ。」 息子「せめて次で聞く努力しろよ!だからー、音楽をやっていきたいの!もうここまでやってきたわけだし。」 父「そうかそうか、俺は賛成だ!ただし父さんが何て言うか・・・」 息子「お前は誰だよ!」 父「どうせならピッグになって帰って来い。」 息子「豚にはなんねーよ。」 父「あー、ウエイトレスさん。これをあちらのお客さんに。」 息子「え?なになに?なにをやるの?」 父「伝票。」 息子「伝票わたすなよ!」 ウエイトレス「かしこまりました。」 息子「またかしこまっちゃったよ。」 父「というのは冗談で、今日は父さんのワリカンだ。」 息子「ワリカンかよ!オゴリだろ!」 父「そうそうオゴリ。間違えちゃったよ。」 息子「悪いね。こっちから誘っといて。」 父「いいさ、気にするな。どうせ汚い金だ。」 息子「何やってんだよ!」 父「よーし、帰ろうかー。ところで俺はドラムでいいのか?」 息子「あんたとはやんないよ!」
先日ホームセンターに行ったときの事。
私が品物を選んでいるすぐ後ろに親子がいた。
で、5才ぐらいの男の子が、ペンでタッチすると国名を読み上げる地球儀を
えらく気に入ったらしく、しばらくタッチしまくっていた。
耳障りだなぁと思いつつも聞いていたら
『オオオオオ-ストレィリア~オッオッオオ-オ-スト…ペキン!!ペッペッペッ…(高速でタッチして)ペペペペペキン!!』
と、にわかDJのようなことをし始めた。
その子の父親は『止めなさい!』と言いながらもツボにはまったらしく、
『イヒッヒッ…ブェッ!!』と吹き出す始末。
私もその父親の笑い方と、子供の見事なDJっぷりに肩プルプルさせてたのだが子供はもう夢中でDJ続行。
そして『ブラッ…ブブブブッブラブラッ…ちんち-ん!!』と、今度は嬉しそうに叫びだした。
父親は、慌てて取り上げようとしたが、それをうまくかわしながら
『ブッブブ…ブラブラちんち-ん!!ニホン(日本)…パパと僕で二本!!』
その瞬間我慢出来なくて吹き出しちゃったら、 それに気付いたのか
父親は子供の頭をひっぱたいて逃げるように去って行った。
たった今、登戸駅を過ぎたJR南武線の中で流れた車内アナウンス

「えー、大変ご迷惑をおかけしております。
只今、この電車のすぐ横を、犬 が 並 走 し て お り ま す 。

このままスピードを上げますと犬を引いてしまう怖れがありますので、ご迷惑ではありますが暫く徐行運転させていただきます。」

数分後、

「ご協力ありがとうございました。犬は無事線路の外に出ました。ご協力ありがとうございました。」
もう俺は一生南武線に付いて行くぜと思った。

数年前だが

「皆様右側をご覧ください、虹が出ております」

というのもあった。
ある病室に2人の末期ガンの患者が入院していた。
一人は窓側のベッド、もう一人はドア側のベッド。
2人とも寝たきりの状態だったが、窓際のベッドの男は
ドア側のベッドの男に窓の外の様子を話してあげていた。
「今日は雲一つない青空だ。」「桜の花がさいたよ。」「ツバメが巣を作ったんだ。」
そんな会話のおかげで死を間近に控えながらも2人は穏やかに過ごしていた。
ある晩、窓際のベッドの男の様態が急変した。自分でナースコールも出来ないようだ。
ドア側の男はナースコールに手を伸ばした。が、ボタンを押す手をとめた。
「もしあいつが死んだら、自分が窓からの景色を直接見れる・・・」

どうせお互い先のない命、少しでも安らかな時をすごしたいと思ったドア側のベッドの男は、
自分は眠っていたということにして、窓側のベッドの男を見殺しにした。
窓側のベッドの男はそのまま死亡した。

晴れて窓側のベッドに移動したドア側のベッドの男が窓の外に見たのは、
打ちっ放しのコンクリートの壁だった。
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